「バンコック」市街
「 泰國 」「 バンコック 」
一月六日の夜,泰・仏印の国境を通過した、七日「バンコック」に早朝到着した。
列車は切放され「チエンマイ」に向う列車に接続される予定との連絡があったが,何時
まで待ってもその気配がないので連絡を取ってみると、予定の列車はとっくに発車して
いた。
仕方がないので夕方まで待つことになったが、貨車の中は火変暑いので外出させてもら
つた。
「バンコック」駅前には沢山の店舗が軒を連ねていた。
我々の行くところは,食べ物以外に何もなく珍しいのは南の果物だったが金もなく言葉
も通じないためただ見るだけになった。ところが「大人好大袖」と書いた紙を出された。
相手は華僑だつたので皆んなで好むと言う字を書いて相手に渡した御蔭で沢山ザボンを
貰って帰った。
夕方「ピサンローク」に向かって出発した。途中列車の窓に向かって「チャイヨウ」「チ
ヤイヨウ」と言いながらザボンを投げ入れてくれた。
一月八日、「ピサンローク」へ到着した、「ラーヘン」は此処から西に向かって約一三〇
キロの地点にある。鋪装は出来てなく、毎日トラックに揺られて行った。砂埃のため、
前も後ろも何も見えず、後ろの荷台には一糎位埃が積っていた。一月十一日無事「ラー
ヘン」に到着した。
「ラーヘン」は人口三万人メナム河の支流メービン河に沿った静かで美しい町「ラーヘン」
の町より東「インドシナ」山脈を越え約八〇キロ国境に近い町「メソード」焦落がある。