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オンサン将軍の像

  「 ペグー 」山 系

 聯隊より出来るだけ米・塩を持って入山する様にとの連絡が入り、部落で集め牛の背
中に、またビルマ人が数人居て協力してくれるとのことなので、連れて入る事にした。
途中海軍部隊と思われる兵が数人下山してきて、食糧が無くなったので調達に行くとの
事だったが、今からでは無理ではないかと思った。
自分達はもう何日も塩を食べてないので、今食べるだけでよいから、くれないかとの事
なので、少しで良ければと袋を開けると数人が飛んで来て塩をなめて居る。また、下に
落ちた塩を泥と一緒になめて居るのには驚いた。これから一ケ月以上も過すのに、こん
な状態ではと思った。またしんがりで良かった、最初に入った部隊は相当苦労している
ことがありありと見せつけられた。
これでは米一粒でも塩血かけらでも多く持つて行ってやらねばと頑張った。
五月十五日頃無事一人の落伍者もなく聯隊本部に到着した。